合宿免許で免許を取ろうと思っている方は、合宿期間である2週間が、どんなスケジュールか知りたいですよね? 今回は合宿免許のカリキュラムをご紹介します。あらかじめカリキュラムを知っておけば、後から慌てずに済みますよ!

合宿免許の大まかなスケジュール

まず、基本となる合宿免許の流れはどこの教習所でも以下のようになっています。

~入校前~

  1. 予約申込み
  2. 入校日決定
  3. お支払い(銀行振込・ローンやカードでの分割支払いなど選択)
  4. 入校書類到着
  5. 必要書類や2週間分の荷物の準備

~入校後~

  1. 入校式・適性検査
  2. 所内教習(第一段階)・学科
  3. 修了検定
  4. 仮免学科試験
  5. 路上教習(第二段階)・学科
  6. 卒業検定
  7. 卒業

~卒業後~

  1. 本試験(学科試験)※ご自身の住民票のある都道府県の運転免許センターにて
  2. 免許証交付

教習所の場所が、山奥だったり田舎だったりするケースも多いので、合宿先から買い物に行くのがとても不便な場合もあります。着替えや、いつも使っている化粧品なども持参しましょう。 自分に合った頓服薬や、持病の薬なども忘れずに。検定の時に下痢が気になって注意散漫になり、不合格になったらもったいないですよね。痛み止めや下痢止め・ビタミン剤なども持って行った方が安心です。 入校後は、予定通りにカリキュラムをこなせれば、だいたい合格できると言われています。自由時間もありますので、合宿期間中はしっかりと勉強するのが合格の鍵です。次章では、詳しいカリキュラムをご説明します。

入校から免許取得までのカリキュラム

教習所入校から合宿免許、運転免許発行までのフロー/図解

日程などは教習所によって違いますが、概ね今回ご紹介するような流れがスタンダードです。

・集合(入校当日)

教習所に指定された時間に、指定の集合場所へ向かいます。(主に駅や高速バスのバス停付近が指定されます) 教習所の送迎バスで教習所へ向かい、入校手続きを経て入校式および教習開始となります。入校式では『入校説明』があり、それから視力などの『適性検査』があります。

・入校

鍋や鉄板焼きなどで歓迎会をしてくれる合宿所もありますよ。「一緒に講習を受ける人たちと事前に打ち解けておきたい」という方は、前泊プランも良いですね。

・適性検査

適性検査とは、運転における行動や状況判断の正確さなどチェックし、自分の判断力や性格などを自覚するための検査です。視力検査や聴力検査も、同時に実施します。

・所内教習(第一段階)・学科第1段階

前半(一週間目)は、第1段階の学科や実技を習います。この段階は、路上ではなく所内コースでの教習です。車での教習は、1日2時限までに制限されています。 1週目と2週目で区切りがついていますが、全体の受講数は学科も実技も決まっています。

~合宿免許における授業数(1コマ50分)~

  • AT免許の場合→学科26+技能31 合計57コマ
  • MT免許の場合→学科26+技能34 合計60コマ

AT免許希望者は2週間の間に57コマ受けなくてはなりません。たまに「うっかり受講し忘れた」という方がいらっしゃいますが、うっかりは禁物です。 その場合、補講代をお支払いして別で受講することになりますので、費用と時間を抑えるためにも忘れないようにしましょう。

・効果測定

どの合宿免許コースに申込みした場合も、5日目くらいに効果測定が実施されます。効果測定とは、学科試験(本試験)の模擬テストです。 1回目は修了検定前に、2回目は卒業検定前に実施され、1回目は再チャレンジできます。ここで高得点を出して合格しておかなくては次に進めませんので、頑張りどころです。

・修了検定

合宿の一週間目(7日目)あたりに、修了検定があります。修了検定とは技能テストのことで、教習所内の試験コースを車で走行します。合格ラインは70点以上です。合宿中の技能講習を大事にして、修了検定に臨みましょう。

・仮免学科試験

修了検定と同じ日に実施されることが多いです。全50問の正誤式試験で1問2点の100点満点。90点以上(9割以上正解)で合格です。 仮免学科試験に合格すると仮免許証がもらえ、路上教習に進めます。逆に言うと、この仮免学科試験に合格しないと教習が滞ってしまいますので、頑張りましょう。

・路上教習(第二段階)・学科

後半も、学科と実技の講習(第2段階)を受けます。車での教習は1時限増えて、1日3時限まで可能です。

・応急救護

「応急救護」を習います。ちなみに、応急救護では「心臓マッサージ」と「人工呼吸」を習いますが、医師免許を持っている人などは免除となります。

・高速教習

高速教習も実施されます。数名で交代しながら、高速道路を運転する場合が多いです。

・効果測定

2回目の効果測定が後半に実施されます。学科試験に向けて、最終模擬テストとなりますので、全力で励みましょう。

・卒業検定

第1段階から第2段階までの総合的な知識と技術を、路上にてテストします。テスト内容は、決められた路上コースを車で走る「一般課題」と、自主経路で目標ポイントまで車で走る「特別課題」の2つに分かれています。 合わせて70点以上取れれば合格です。不合格の場合は後日再試験となり、卒業が延びます。

・卒業

無事に試験に合格すると、卒業証明書が交付されます。この卒業証明書があると、卒業後の「本試験」で、本免技能試験(実地試験)が免除されますので、学科試験だけで済みます。 しかし、卒業証明書は1年間の有効期限がありますので、早めに運転免許センターに行って本試験を受けましょう。

・合宿期間中は自由時間もあり

毎日1時限目~8、9時限目まで教習がありますが、2週間全てのコマが埋まっている訳ではありません。毎日2~4コマほど自由時間もありますので、その間に自習ができます。自習室や自習用の学習コンピューターなどが用意されていますので、仮免学科試験などの学科試験のために、毎日予習・復習などに励みましょう。

期間内に合格しない場合はどうなる?

合宿期間は、AT免許の場合は最短14日(13泊)です。一方、MT免許は最短17日(16泊)となっています。 合宿では、毎日教習車に乗り、学科・効果測定などを受けられるため、最短期間で終える方が多いのも特徴です。
しかし、教習の進み具合は人による開きもあるため、中には延泊になる方も。その場合も、ほとんどの教習所で「延長保証」が付いており、「卒業まで無料保証プラン」もしくは最少限のプラスで延泊して卒業まで滞在することが可能です。 ただし、適用条件があり年齢などで適用期間が短い場合もあります。合宿免許に申込みする際に確認しておきましょう。

レアなケースで、どうしても仮免試験に合格できないなどやむを得ない理由がある場合、いったん帰宅になることもあります。その場合、運転免許センターで仮免学科に合格後、教習所の指定する日に再開することも可能です。

◎万が一、追試や補習が重なり延長しても足りなかった場合や、都合で延長ができない場合、合宿中に取得する仮免許は有効期限が半年あります。中には「仮免所持の方」の合宿開始が可能な教習所もあり、一旦合宿を辞めることになった場合は再入校して途中から再開することも可能です。(ただし、仮免に十分な有効期限がある場合に限る)
どうしても合宿期間が確保できない場合、近隣の教習所に転校することも可能です。しかし、1から入りなおす形になるため、最初と同等の費用がかかります。合宿免許期間中の合格を目指して、勉強あるのみです。

早く免許を取るためにどうしたらいい?

素早く免許を取るための秘訣は以下のものです。

  • 教習・学科は絶対に休まず全部受ける
  • 予習と復習をして教習に遅れないようにする
  • 自由時間でしっかり自習する
  • 遠慮せず先生に質問をする
  • コンピューター学習機などを活用する
  • 体調管理をしっかりして寝坊しない。

絶対に遅刻をしたり、受講を忘れたりしないことです。たった2週間ですので、必死で教科書を読みこみ、コンピューター学習機をどんどん使いましょう。
補習や再試験は、期間の延長に直結します。最短取得を目指すなら、規則正しい生活をして勉強あるのみです。最後まで元気で過ごせるよう、体調管理も大切ですよ。

警察庁の運転免許統計『平成30年(2018年)中の運転免許の試験実施状況』によると、AT免許の合格率は71.6%、MT免許の合格率は69.7%です。皆様、かなりの高確率で合格していますので、最初から諦めず、合宿免許にチャレンジしてくださいね!

合宿免許のカリキュラム まとめ

今回、入校後の流れをご紹介しました。合宿中は勉強を中心とした、充実した生活が送れることでしょう。

最短合格のために、教習を受け忘れない、予習・復習をする、試験を大事にするなどして、補習や再試験にならないように心がけましょう!普通車免許の合格率は、AT/MT問わず70%前後と言われます。3割の人は再度試験を受けているのですが、これは合格率の低い一発試験を含んだ数字です。一発試験は、教習所に通わず運転免許センターで実技・学科両方の試験を受けるのですが、合格率はわずか数%。もちろん、教習所に通った方の合格率は一気に高くなります。しっかり勉強していれば、決して恐れることはありません。前向きな気持ちで合宿免許に参加すると良いですね。